学生による東日本大震災復興支援活動 岩手県宮古市に観光拠点となる産地直売所を建設


学校法人立命館

学生による東日本大震災復興支援活動 岩手県宮古市に観光拠点となる産地直売所を建設

立命館大学理工学部(=滋賀県草津市)宗本晋作研究室で建築を学ぶ学生たちが、 9月7日(月)より、 東日本大震災による津波被害からの復興途上にある岩手県宮古市において、 市と国土交通省が計画している道の駅建設プロジェクトの一施設である産地直売所の建物を建設し、 同市に寄贈します。
 建設地となる宮古市は、 河川堤防を越流した津波が市街地を襲い、 広い範囲で被害を受けました。 震災後、 議論が重ねられ、 2012年7月に「宮古市東日本大震災復興計画」を策定し、 「すまいと暮らしの再建」「産業・経済復興」「安全な地域づくり」の3つを復興の柱に据え、 まちの復興が進められています。 現在、 その一環として、 宮古市の中心を南北に走る国道45号沿いの田老地区に観光の拠点となる道の駅の整備を計画しており、 2015年の夏に着工します。
 田老地区にて道の駅プロジェクトが具体化するにあたり、 宮古市から宗本研究室に宮古の海の幸山の幸を販売する産地直売所を建設してほしいと依頼をいただきました。 建設する建物は「ODENSE(おでんせ)」といい、 これまで建設した1号と2号は宮古市の重茂地区、 鍬ヶ崎地区に住民のコミュニティとなる集会所としての役割を果たしています。 (※2号は2014年7月に区画整理により撤去)
 今回の活動の特徴は、 地震や台風など自然災害の多いアジア地域に東日本題震災の教訓と立ち上がろうとしている東北の姿を自分たちの活動を通じて海外にも発信することが、 大切であると考える宗本ゼミの方針のもと、 本学の学生だけでなく、 インドネシアとラオスの学生も建設に参加する点です。 言葉や宗教・文化の違いを越え、 約10日間かけて産地直売所を完成させます。 まもなく震災から4年半を迎えるにあたり、 津波で被災した地域は「まちづくり」のフェーズに入っています。 立命館大学は、 大学として持つ「知」と若者の「力」「想い」をこれからの復興に役立てていきたいと考えています。

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期  間:2015年9月7(月)~9月18日(金)
場  所:岩手県宮古市田老地区

【参考】
■宗本研究室のこれまでの活動
本学理工学部の宗本晋作研究室によって東日本大震災直後から手がけられている復興支援活動です。 宗本研究室の学生たちは、 震災直後に多大な震災被害を受けていた宮古市重茂地区に入り、 仮設住居に住むことを余儀なくされた方々から「住むところはあるけれど皆で集まる場所がない」という声を聞き、 2011年11月に住民の交流の場となる簡易集会所「ODENSE(おでんせ)1号」を建設しました。 その後、 避難によって住民が離れていってしまった宮古市鍬ヶ崎地区にも「家を失った人々がこの地域に戻ってきやすいように」と2012年9月に「ODENSE2号」を建設しました。 ここは、 子どもたちの遊び場やお年寄りの社交場になりました。 「おでんせ」とは岩手の言葉で「いらっしゃい」を意味します。 学生たちは、 地元の方々にも孫のように可愛がっていただき、 宮古を訪れるたびに温かく迎えられています。

<ODENSEの構造について>
完全屋内型でトイレ、 炊事場、 畳約15畳分のスペースを盛り込んだ、 ドーム型の建物。 サッカーボールを半分に切ったような形状は、 空間の広さ・強度を確保し、 コミュニティの中心としてすぐに覚えてもらえるユニークさも備えています。 セルフビルドが可能で、 建築材料はホームセンターで購入可能な木材や合板などの汎用品を基本に、 窓も重量のあるガラスではなく丈夫なフィルムを使用しています。

■道の駅・産地直売所「ODENSE3号」建設について
1.活動スケジュールと概要
(1)建設準備
期 間:2015年8月24日(月)~9月4日(金)
場 所:立命館びわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)
内 容: ODENSE3号の建材の加工(パーツの作成のみ、 組立ては現地に搬送し行う)
参加者:立命館大学学生10名(この期間の作業は宗本研究室の学生のみが行います。9月2日のみインドネシアとラオスの学生が作業に参加します)

(2)宮古市での活動
期 間:2015年9月7日(月)~9月20日(日)
場 所:岩手県宮古市田老地区
宿泊施設は「グリーンピア三陸みやこ」
内 容:7日 宮古市到着(夜行バスで移動)、 現地でオリエンテーション
7~11日  構造フレーム施工
12~17日 外装・内装施工
11日   上棟式(宮古市の方々が主催、 交流イベント)
18日   竣工式(宮古市の方々が主催)
19日   移動  ※残務がある場合は、 立命館大学生だけが残ります
参加者:立命館大学学生20名+教員1名、 大阪産業大学生3名、
インドネシア・イスラム大学生7名+教員1名、 ラオス国立大学生3名+教員1名
※インドネシアとラオスの学生は、 JST(国立研究開発法人 科学技術振興機構)「さくらサイエンスプロジェクト」の補助を得て参加しています。
その他:期間中、 食事は宿泊施設のレストランの厨房を借りて自炊します。 (食材は買出したり、 産直に分けていただいたりします)宿泊は男女別々の大部屋になります。

(3)ODENSE3号について

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・ODENSE3号は、 現・道の駅たろうの「産直やませの丘」移転してきて新たな産地直売所になります。
 新鮮な野菜や魚介類、 加工食品を販売予定です。
・道の駅には、 他に観光センター、 土産館、産地直売施設、 飲食店、 物販、 交流スペース、イベントスペースなどが設けられる予定です。
・日本における伝統的な儀式「地鎮式」「上棟式」などを行います。
・地域の子どもたちもこの行事に一緒に参加します。

( 4)過去の制作の様子

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